ありますよね、バゲージトラブル。特に海外で乗り継ぎのある旅程で起こりがちな、あれ。ようやく到着してホッとしたのも束の間、「あれ、ない!」となって、大切な旅の時間が台無しになるのは、本当に悔しいですよね。
まだまだ緊急事態宣言継続中。つい先日の成田空港第2ターミナル出発階も、こんな状態です。
という事で、今回も回想版で走り書きしたいと思います。
フィラデルフィア空港の憂鬱。Nightmare at Philly.
空港の賢い使い方についてお話した際に、「次の機会にでも」とさせていただいた、オヘア経由便でのバゲージトラブル経験について、走り書きしたいと思います。最終目的地は東海岸フィラデルフィアでした。ちょうど、1年ほど前の年の瀬の出来事になります。
日本を夕方に出る便(お勧めしません、と書きましたよね)にて、オヘア空港に到着し、大混雑の入国審査を受け、チェックインしたバゲージをピックアップしてから税関検査。その後、再度バゲージをチェックインして、ようやくトランジット便の出発する国内線ターミナルへ。冬場のオヘアでのトランジット、それも夕方便と言う事で、接続時間は余裕を持った便を選んでおきました。頑張って獲得したスターアライアンス・ゴールドステータスを使ってラウンジでゆっくりも出来たし。そして、フィラデルフィアへ向けて少し遅れて出発。とまあ、ここまでは至って順調でした。
フィラデルフィアでは国内線の到着なので、そのままバゲージクレームへ。
年の瀬という事もあり、あの小さい飛行機にどうやって搭載したのかと不思議になるくらい大量のバゲージ、バゲージ、バゲージ。30分ぐらい待った頃、ようやく僕が預けた2つのバゲージの片方が出て来ました。そして、またまた待ってました。じーっと、待ってました。しかし、1時間程して流れが途切れても、僕のもう一つのが、一向に出てこないのです。
さすがに観念して、バゲージサービスの事務所へダッシュです。しかし、時すでに遅し。既にこちらも長蛇の列でした。同じようなトラブルに遭った人たちが沢山いるわいるわ。まいった。そこで、対応しているのは、たった2人(後で聞いたところによると、2人もいたなんてラッキーやんか!とか、とか)。
待つ事さらに1時間近く。ようやく僕の順番になりました。列の最後です。そして、この先のかつて「フレンドリースカイ」を謳っていた航空会社による対応を、今でも忘れることが出来ません。
「バゲージが1つ出て来ないんだけど、どうしたらいいですか?」
『はーっ、あなたもなの?今日は、全くなんなのよ(隣の相棒に舌打ち)。バゲージクレーム出して。』なんだか叱られているみたい。
「オヘアで再度チェックインは自分でしたので、そこまでは間違いなくあった…それから…」と、出来る限りの状況説明を試みたのですが、
『見つかったら連絡するから、携帯電話の番号は?』
「○○○-○○○-○○○○です。どういう状況なんですかね?どのぐらいで手元に来るんですかね?」
『I don’t know…私のミスじゃないんだから、いろいろ聞かないでくれる?』不機嫌全開、なんだかこちらが悪いことしたみたいです。
「こちらからも確認できるように、ここの事務所の電話番号を下さい。」
『1-800-○○○-○○○○』
ご存知ですよね、アメリカのカスタマーサービスのフリーダイヤルがほとんど繋がらない事。
繋がっても、期待外れの大変残念な対応が多い事。
「それは、フリーダイヤルですよね。それだと繋がらないことが多いから、ここの番号をくれますか?」これ、大事ですよね。すると、
『それは出来ないわ。私がミスしたんじゃないんだから。』
「誰のミスとかは、僕は一切興味ありません。大切な僕のバゲージの事がとても心配なだけ。」
『大切なものを入れてたの?That’s your fault(それはあなたのミスね)。』だんだん、僕もしびれてきましたが、
「Holiday Seasonだから、ギフトとか普通あるでしょ。」と至って普通に返事。すると、またしても隣の相棒に目配せをして、ニヤリ。一体何なのでしょうか、このカスタマー対応。
『あなたのクレームは、システムに入れたし、今日はもう事務所を閉めるから、もう行っていいわよ。さっき言った通り電話かテキストで連絡するから。』
以前経験したバゲージトラブルの際(違うキャリアでしたが)、Claim Slip/Recordのようなものを貰えたのに、それもなし。
「システムにファイルしたのなら、クレーム番号とかケース番号とかあるでしょう?それを教えてくれないかな?」
すると、またしてもため息をつきながら、テレックス用紙の切れ端のようなものに、番号を書いて、
『Here you go(ほらよ)』と。あー、感じ悪い。あとは担当者の名前を聞いておくのも鉄則ですよね。
「May I have your name, please(名前を教えてください)。」すると、また相棒の顔をちらりと見てから、
『I’m XXX(XXXって言うの)。』僕の目の前にいるのは、間違いなく女性です。でもXXXは、どう考えても男性の名前です。
「XXX?」嘘に決まってる。側で相棒がクスクス笑っているのを僕は見逃しません。
『Yes, XXX(そう、XXX)。』
「XXX what? I need your last name, too(何XXXさんって言うの?苗字もくださいよ)。」すると、ここでいきなり、ドーンとデスクを叩き、訳の分からぬ言葉(おそらくスペイン語)に変わり、奥の方へ消えていってしまいました。
もう、これ以上ここにいても、間違いなく時間の無駄と判断し、空港を出ることにしました。不愉快すぎです。この時、既に深夜12時近く。いやあ、まいった。
そうそう、アメリカの空港では美味しいものがないことが多いですが、PHLでは違います。出発もしくはトランジットの際にほんの少し時間が取れたら、「Tony Luke’s」のチーズステーキ(サンドイッチです)を是非お試しください。個人的にはローストポークイタリアンも大好きで一択できずに悩むことが多いですが。
その後のやりとり。Actions taken and some notes.
それからしばらくは、ワシントンDCの郊外で過ごしていました。
翌日より、確かに携帯にテキストメッサージでバゲージのステータスが送られて来ました。
まず1日目は、「まだ、見つかっていない。」という内容。これだけ。
2日目に、「あなたのバゲージが見つかった。場所はアメリカ南部の某空港。これから対応する。」どう対応するなどは一切案内なし。でも、とりあえず見つかっただけでもひと安心。
3日目に今度は電話があり「送り先は滞在先の住所でいいか?最長1週間程度かかるかも知れない。」と事務的な連絡。
「1週間も届かないのであれば、自分は既にここにはいない。」と伝えると、
「近くのオンライン空港(このキャリアが飛んでいる空港)にピックアップに来れるなら、そこでの受け渡しも可能。そうであれば、少し早くなる。」と。
その方が、いいなと直感。さて、どこの空港にするか。少し考えたのち(PHLでの経験があまりにも強烈で、ずっと脳裏に焼き付いており、絶対に避けたく思い)、このキャリアの東海岸でのハブの一つであるワシントンダレス空港でのピックアップを選びました。結果として、この選択は大正解でした。
4日目にテキストメッセージが届き(この時は併せてEmailも来ました)、
「今日の〇〇便でIAD空港に届くので、その後にピックアップが可能となる。」と連絡が。
その予定到着時間の2時間後ぐらいにダレス空港のカスタマーサービスに向かうと、無造作に積み上げられたバゲージの山の中から、僕のバゲージを発見。本人確認の後、ようやく受け取れました。到着の5日後です。
「次からは、アプリかトランジット便のゲートで預けたバゲージステータスをこまめに確認するようにするといいよ。自分もそうしてる。」とは、ダレス空港の職員のアドバイス。
なるほど、そう言う事が出来たのか。一つ知恵がつきました。次の機会には是非そうしよう。またしてもオヘアでトランジットだし。
今回は、宿泊、食事、中身の紛失等による出費はなく済んだ訳ですが(実際にはピックアップに行く際の交通費などがありましたが)、いつもそう行くとは限りませんよね。つくづく思いました。トラベル補償の付いたクレジットカードの重要性を。絶対に必要ですね。
請求に際し、全てレシートが必要になりますので、トラベルマスターの皆さん、くれぐれもお忘れなく。
(この走り書きは、Part 2に続きます)
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